Jacob Fryxelius(ジェイコブ・フリゼリウス)
1~5人 90~120分 12歳~
ゲーム概要
プレイヤーは1つの企業を担当し、それぞれで火星の地球化(テラフォーミング)プロジェクトを行いながら、発展に貢献することで勝利点を獲得していくゲームです。
いざ、赤き惑星を手なずけろ!
人類の新時代を先導するのはどの企業だ!?
火星を改造して居住可能な惑星にするために、複数の企業が巨額の資本を投じ、革新的なテクノロジーを用い、気温を上昇させ、呼吸可能な大気を作り出し、水の海洋を生み出すべく競争を繰り広げている。
このテラフォーミングの過程で、この赤き惑星へ住み着くために、地球より続々と移民がやってくるのだ。
- 高度なバランスで組まれたシステム
- 多彩なプロジェクトカードのコンビネーションが楽しい
- 担当する企業によって、プレイ感が変わりリプレイ性が高い
- 火星のテラフォーミングというSFテーマ
- プレイに時間がかかる(時間を感じさせませんが)
- 何度か遊ばないと勝ち方が分かりにくい
主な構成品とルール概略
ゲームの主な構成品
- ゲーム盤:1枚
- プレイヤーマーカー:200個
- 資源キューブ:200個
- その他マーカー類:3個
- プレイヤーボード:5枚
- カード:233枚
- タイル:80枚
ルール概略
共通基盤となる火星を舞台に、気温・酸素濃度・海洋面積率のパラメータを高めることで、地球化指数(TR:Terraforming Rate)を上げていくことができます。
初めは何から手を付けていけば良いのかわかりにくいのですが、自分のTRが上昇することによって、金の収入と勝利点が上がることになりますので、これを伸ばしていくのが大まかな方針です。

各自は担当企業カードとプレイヤーボードを受け取り、企業によって決まったリソースを受け取ります。
各自の個別パラメータは下記のとおりで、主な用途も併記します。
- メガクレジット(M€):プロジェクトカードなどの支払い
- 建 材:建築プロジェクトカードへの支払い
- チタン:宇宙プロジェクトカードへの支払い
- 植 物:緑地タイルへの変換
- 電 力:プロジェクトカードへの支払い、毎ターン発熱に変換
- 発 熱:気温上昇への変換

簡単なゲームの流れですが、研究開発フェイズとして、毎ターンプロジェクトカードが配られるので、欲しいプロジェクトはクレジットを払って確保します。
その後、アクションフェイズとなり、必要なコストを支払ってカードを使用したり、すでに場に出したカードで出来るプロジェクトを実行したり、緑化・気温上昇・海洋増加(帯水層の開放)などを行います。
ゲームが進むに連れ、収入や開発能力を大きくすることで、より大きなプロジェクトを実行することができるようになっていきます。
また、プロジェクトカードによっては他のプレイヤーの植物を焼き払ってしまったり、電力を盗むなどの効果を持つものがあります。
さらに、褒章と称号といったVPを伸ばすために競い合う要素があり、条件を満たすことで勝利点を多く得られます。
こうして、プロジェクトを進めながらもっとも貢献した(VPを獲得した)企業のプレイヤーが勝利となります。
終了と勝利条件
- 気温・酸素濃度・海洋面積率がすべて最大に達する
- 勝利点(VP)を最も稼ぐ
ゲームレビュー
構成品について
1枚のゲーム盤上に、各自で陣取りを行っていくので、それを示す多数のタイル、所有者を示すキューブ状のプレイヤーマーカーが入っています。
あとは、大量のプロジェクトカードですね。
カードの紙質はしっかりしていますが手札として持って使用するため、擦れが気になる場合はスリーブでの保護が必要です。

プレイヤーボードは薄い紙のボードになっており、そこに資源を示すマーカーを並べていくことになりますが、キューブを置く際に固定できるわけではないので、手がシートに当たってしまうとキューブの位置がずれて現在の値がわからくなってしまいがち。
磁石を使ってシートを自作したり、オーガナイザーを作ったりするのをオススメします。
私は面倒くさがってオーガナイザーを買ってしまいましたが、プレイしやすさは格段に上がりました。
ルールについて
基本のルールは手順に従ってプロジェクトの購入、通常プロジェクトまたはカードによるプロジェクトの実施、褒章や称号の獲得、カードやプレイヤーボードの処理を行っていきます。
一つ一つのルールは難解なことはなく、問題なく理解できると思いますが、初めてゲームを始める場合は、説明をゲーム中に挟みながらであっても、30~45分くらいは事前に説明時間がかかります。
また、大量のプロジェクトカードや、各資源の有用性、担当企業から何を優先的に実施していけば優位になるかなど、何度も遊びながら頭の中でつながっていくようなゲームです。
1度遊んでしまえば、次回からはすんなり始めることができ、どうやれば勝てるのかに集中できるかな~と思います。
プレイレビュー
火星のテラフォーミングというテーマなので、SF好きな人には特に楽しめるかと思います。
とはいえ、ゲームの展開にもよりますが、重量級で2時間近く時間もかかることから、いつでも気軽にホイホイできるゲームではありません。
が、しかし!一旦ゲームが始まると自分のやりたいことが一杯ありすぎて、あっという間に終わってしまう感覚です。
担当する企業の能力を活かしつつも、入手したプロジェクトカードとにらめっこしながら、どうやって勢力を拡大していくか、、毎回ワクワクしますね。

クレジットをつぎ込んでしまえば、序盤から派手な大型プロジェクトを実行することもでき、またそれをやったとしても破綻なく、ゲームバランスが保たれているのも凄いです。
プロジェクトカードは、小さいプロジェクトから大きなプロジェクトまで様々あり、カードが大量に入っていますので、プレイするたびに新鮮に遊べます。
その分、何度も遊んで上達していく深みがありますので、初めはとっつきにくさがあるかもしれませんが、テーマも気に入って、遊べる機会があれば是非遊びましょう!
家族と友人の感想

拡張も多数出ており、飽きさせませんね。私は「プレリュード」は必須で入れて遊んでいます。初めからある程度ブーストがかかって展開も早められるので好きですね。かかる時間は重量級ゲームになりますが、遊ぶ感覚は重さを感じさせないという、とても素敵なゲームです。木製のオーガナイザーも買っちゃいましたが、しっかり活躍しているのでヨカッタです。

やりたいことがいっぱいありすぎて、ちょっと疲れてしまうけど、とても面白い。火星に都市をつくっていくのが好きなところかな。
ゲーム情報
ゲームデザイン | Jacob Fryxelius(ジェイコブ・フリゼリウス) |
アートワーク | Isaac Fryxelius(アイザック・フリクゼリウス) |
制作/販売 | フリックス ゲームズ(FryxGames) アークライト(ArclightGames) |
受賞歴など | 2017年ドイツゲーム賞 1位 |
ゲーム名 | テラフォーミング・マーズ |
原 題 | TERRAFORMING MARS |
プレイ人数 | 1~5人 |
対象年令 | 12歳~ |
プレイ時間 | 90~120分 |
参考価格(¥) | 7,000円 |
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