Christophe Raimbault (クリストフ・ランボウ)
2~6人 40分 10歳~
西部開拓時代の列車強盗、最高の盗賊&ガンマンを目指せ!
ゲーム概要
プレイヤーは無法者の一人となり、他の無法者たちと銃や格闘で競いながら財布、金庫や宝石を奪い合います。毎ラウンド、あらかじめ予定した行動を行って、ラウンドを繰り返していきお金を集めるのが目的です。
1899年7月11日:午前10時。ユニオン・パシフィック急行は、47名の乗客と共に、ニューメキシコ州フォルサムを出発した。ところが数分後、頭上から慌しい足音が聞こえた。次に銃声が響く。重武装の強盗達が容赦無く、罪もない人々から財布や宝石を奪い取った!
はたして彼らは冷静に弾丸を避けられるのか? サミュエル・フォード保安官が付きっきりで見張る金庫に納められた、ナイス・ヴァレー石炭会社の一週間分の給与を強奪してしまうのか? ゴールにたどり着く盗賊はただ一人だけ!
- 予定した行動計画通りにハマると快感
- 立体になっている列車の豪華コンポーネント
- 先の手番を予測するちからが必要(予測が外れてもビックリ楽しい)

構成品とルール概略
ゲームの構成品
- カード(アクション、弾丸、ラウンドカードなど) 132 枚
- 組み立て式機関車 1 個、鉄道車輌 6 個
- 略奪品トークン(金庫、財布、宝石) 26 個
- 盗賊コマ6個、保安官コマ 1 個

ルール概略
プレイヤーは無法者一人を受け持ち、乗客から財布、宝石や保安官が機関車にある金庫を略奪します。
舞台となる列車は機関車+数両の客車に分かれており、各車両は車内と屋根の上の2つのどちらかに移動することができます。
1 各プレイヤーのアクション
各プレイヤーは10枚(初期)のアクションカードで構成された自分専用の山札(デッキ)を持ち、毎ラウンドすべてをシャッフルし直して6枚を引きます。
アクションカードは、移動、昇降を行ったり、銃撃、格闘、乗客からの略奪、さらに保安官の移動といったものがあります。
基本は6枚しか引けないので、どのアクションが選べるかは毎ラウンド、ランダムになりますが、1アクション行うことをあきらめれば、追加で3枚のカードを引くことができます。

2 ラウンド構成
ゲームは5ラウンドから構成され、各ラウンドは<計画>フェイズと<実行>フェイズに分かれています。
5ラウンドが過ぎると、ゲーム終了です。
<計画フェイズ>
スタートプレイヤーから順に、以下のどちらかを選びます。
・手札からアクションカードを1枚を選んで共用デッキに重ねる。
・自分専用のデッキから3枚のカードを追加で引く。
こうして全プレイヤーのアクションを4回(1ラウンド)選んだのち、<実行>フェイズに移ります。

カードマーク(四角いの)が2つひっついているのは、連続行動を行えるターン
<実行フェイズ>
カードを置いた順番で、各プレイヤーのアクションを4ターンぶん、解決していきます。
自分のキャラクターコマが居る車両で、選んだアクションが実行不可能であれば、そのアクションを実行することができません。
また、自分が予定した行動は取り消せません。
たとえ車内に保安官がいたとしても、移動であったり昇降を選んだりしてる場合は、イヤでも実行しなければなりません(そして撃たれて屋根に逃げる)。

なお、他の無法者や保安官に銃撃を受けた場合、弾丸カードを受け取り、自分の専用デッキに組み込まれ、お邪魔カードとなります。

終了条件・勝利条件
- 5ラウンドが終了する
- もっともお金を獲得する
ゲームレビュー
構成品について
やっぱりまず目を引くのは、厚紙を組み合わせてつくる立体の列車です。
厚紙とはいえシッカリ作られていますし、これを使って各コマの現在地が表現されるので、やっぱり見栄えが良いですな。

また、列車などのコンポーネントは、組み立てたまま箱にしまうことができるので、一度組み立てたらバラす必要はありません。
箱はキチキチではなく、少し余裕がある構造になっていますが、カードを保護スリーブに入れると少し箱からあふれ気味になります。
フレーバーとして、サボテンやら荒野の背景なども付いていますが、特にゲームには関係ないので、気分で出せば良いでしょう~(でも置いちゃう)
初回豪華特典!ということでキャラクターシートが付いていましたが、それほど特別感はなく、無くてもゲームプレイに困ることはありません。

ルールについて
基本はアクションを予定して順番に実行するだけですが、屋根の上にいると一気に3つの車両を移動できたり、遠くまで射撃をすることも可能であったり、格闘が当たると相手を隣の車両へ移動させたりといった若干細かいルールがあります。
ただ、移動と射撃、格闘の決まりごとを理解すれば、とりあえず遊べるようになりますし、1ラウンド練習してみれば大体理解できると思います。
カードを伏せてアクションを選べるターンやキャラクターがあることで、推測に揺らぎができ、100%思い通りの想定ができないのも面白いルールです。
2人で遊ぶ場合は、2人の無法者を担当し、上級者向け選択ルールで遊ぶことになりますので、ちょっとプレイ感が異なり、基本は多人数向けにデザインされたルールといえますね。
先読み&計画のルールがあるので、人数が4人以上いないとハチャハチャ感は生まれにくいですね。
コンポーネントとも相まって、コマの動かし方や銃撃、格闘といったアクションは直感的にもつかみやすいルールになっているかなと思います。

プレイレビュー
あらかじめ行動予定を決めて計画通り実行するルール、各プレイヤーの専用デッキに弾丸カードを放り込むことで、行動に制限をかけるルールといったアイデアも面白いですね。
これらのルールが全般的にバランスよくまとまっており、先読みの戦術だけでなくカード引きの運、交渉して協力し合うといった要素が上手にまとめられています。
また、30~40分程度の軽めで程よく運の要素があるので、パーティーゲームとして家族でも楽しく遊べます。

発売当初は、攻撃的な撃ち合いになりそうで、我が家では不人気かと思って購入を見送っていました。
ただ、大賞受賞作というのもあって、再販時に考え直して買ってみたところ、撃たれてケガをしても脱落するわけではないので楽しく遊べました。
チョーナンのえにちこと私(カイチョ)は撃たれまくってギャー!とか言ってましたけど。
なお、運も必要ですが、保安官の守る金庫や、6発全弾を打ち切る「ガンスリンガー」でもらえる高額ボーナスも狙ってチャレンジしたくなる絶妙な難易度になっています。
射撃を選んでも、撃つ相手がいないと射撃できない(空撃ちはダメ)なのも、ちゃんと狙って撃たねばならない要素になるため、当たり外れを表現できていて良いですな。

家族と友人の感想

うーん、面白い!なにか突出した軸があるシステムとはいえないと思うのですが、全般のゲームバランスがスゴイ高いです。ある程度、運の要素があるためガチガチのプレイ感は無く、家族や友人と楽しい時間を過ごすのにちょうどいい、流石のドイツ年間ゲーム大賞受賞という感触です。ガッツリ思考を求めるゲームではなく、気軽にドキドキが楽しめる感じですね。
そういえば、ビデオゲームでも西部劇の題材は多く遊んできましたね。ガンがモチーフとなった敵味方の機体で撃ち合う楽しいゲーム、これぞフロンティアだ!西部劇だ!(違)

ゲーム情報
ゲームデザイン | Christophe Raimbault (クリストフ・ランボウ) |
アートワーク | Ian Parovel(イアン・パロヴェル) Jordi Valbuena(ジョルディ・バルブエナ) |
制作/販売 | Ludonaute (ルドノート) ホビージャパン(HobbyJAPAN) |
受賞歴など | ドイツ年間ゲーム大賞 大賞 |
ゲーム名 | コルト・エクスプレス |
原 題 | COLT EXPRESS |
プレイ人数 | 2~6人 |
対象年令 | 10歳~ |
プレイ時間 | 40分 |
参考価格(¥) | 5,500円 |
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