Michael Kiesling(ミヒャエル・キースリング)
2~4人 30 ~ 45分 8歳~
ゲーム概要
共通の場からタイルを取り、自分のボードにそのタイルを置いていくことで勝利点を得ていくゲームです。最終的に勝利点が多い人が勝ち。
アズレージョは、ムーア人によってもたらされた、美しい装飾タイル(元々は、白と青の陶製のタイル)です。
ポルトガル国王マヌエルI世は、スペイン南部のアルハンブラ宮殿を訪れた際、このムーアの装飾タイルの衝撃的な美しさに魅了されました。
アルハンブラの美しい内装に心を打たれた王は、すぐにポルトガルの自らの宮殿の壁を同様のタイルで装飾するよう命じました。
(HobbyJapanホームページより)
- 最適手を考えながらタイルを配置、コレクションを完成させることができる
- 他プレイヤーとの駆け引き、相互作用を楽しみたい
- 手ざわりの良いタイルと、美しいボードデザイン
- 二人プレイだとガチガチの理詰めゲームになる(それが楽しめる人には、むしろおすすめ)
- 簡易な点数計算が必要

構成品とルール概略
ゲームの構成品
- タイル 100枚
- プレイヤーボード 4枚
- 工房展示ボード 9枚
- 得点マーカー 4個
- 先手プレイヤーマーカー 1個
- 布袋 1枚

ルール概略
自分の手番では、以下のどちらかを行います。
- 工房展示ボードから1つを選び、1種類のタイルを自分のボードに配置する
- テーブル中央のタイルから、1種類のタイルをとり自分のボードに配置する
配置・得点計算のルール詳細はここではしませんが、横または縦にタイルをつなげていくと、より多くの得点がもらえます。
また、最終的に縦一列・横一列・同じ種類のタイル5枚置きを達成するごとに、それぞれボーナス点を得られます。
プレイヤーの誰かが、横一列のタイルを完成させる
終了時の計算後、いちばん多く勝利点をもっている
ゲームレビュー
構成品について
5種類のタイルがいっぱい入っており、ツルツルした手触りのプラスチック製でマークのデザインが良いですね。
やっぱり、こういう専用のコンポーネントがあると、ゲームをするにしても、ちょっと特別感がありますね。
各プレイヤーがそれぞれ持つプレイヤーボードや、場のタイルを示す工房展示ボードは厚紙でできており、そこに描かれている文様やカラーリングも素敵です。
ただ、プレイヤーボード上にタイルを並べていくので、タイル同士の隙間に後でタイルを追加する場合など、どうしても当たってしまってタイルの並びが崩れがちです。
そのため、拡張の「アズール:クリスタルモザイク」に入っているアクリル製のプレイヤーボードカバーや、Etsyなどで販売されているカバーやボードがあるとより良いですね。

私も個別にカバーを買うか木製ボードを買うか迷っていましたが、「アズール:クリスタルモザイク」が発売されて、速攻で購入しました。
個人的には、アクリルカバーは必須で、初めからセットにしていても良かったように思います。
また、プレイヤーボードは両面仕様になっており、置けるタイルの色が指定されている面と、色が指定されていない面の2つが選べます。
ルールについて
タイルのセットの仕方と、各ラウンド終了時のタイル取得と点数計算は覚える必要がありますが、基本は場のタイルを1種類選んで、展示ボードまたは中央のエリアから獲得するだけです。
ただ、タイルを置く際に、すでにタイルを確保している列には、同じ色のタイルが置けないため、自分の確保タイルが増えるほど置けるタイルが少なくなっていきます。
それに対して、タイルをタテまたはヨコにつなげるほど、得点が伸びていくので盤面をどんどん完成させていこうという仕組みがエレガントで、テーマにも合っています。
ゲームがわかってくると、タテや同種のタイル5枚を揃えるように狙って行きたくなりますが、盤面が埋まるほど置けないタイルも増え、最後に残った置けないタイルを引き取ってしまうとマイナス点になります。

タイルのセットは袋からランダムに引かれてくることで、毎ゲームごとに展開が変わってきますし、相手のプレイヤーがいることで、また場に駆け引きが生まれるため、毎ゲーム飽きずに楽しめます。
それほど苦しい展開にはならないようなゲームバランスで家族でも楽しめるゲームですが、ほどよく悩めるジレンマもあり、良くできたルールですね。
プレイレビュー
タイルやボードデザインの見た目が非常に美しいゲームですが、運の要素が少なめでタイルを奪い合うことになるため、手番でやることはシンプルながら考えどころは多いです。
各プレイヤーのボードと、場で手に入るタイルはすべて公開されており、完全に情報公開されているゲームになります。
そのため、将棋やチェスのように相手の考えも読みながら妨害も考えつつ、自分のボードを完成させていく楽しさ、それでいてシンプルなルールによって間口は広いという素晴らしいゲームです。
そういう意味では、二人でプレイすると将棋などと同様に理詰めプレイになります。
ただ、袋から選ばれるタイルは毎回ランダムですので、臨機応変に予測しながらタイルを取得していきます。
誰かが横一列を作り上げるとゲーム終了ですが、他プレイヤーの状況を横目に見ながら、難度は高いが高得点となる縦一列を狙ったり、同一タイルを5個集めたりするドキドキ感。
それでいて、ゲームに慣れていなくても、自分のボードをタイルで綺麗に埋めていく楽しさもあります。

どうやって点数計算が行われるのかを覚えておかないと勝てませんが、簡易ですので一度プレイすれば理解できます。
家族でも楽しむのも、お酒を飲みながらゆっくりペースで楽しむのも、とてもいいと思います。
そうは言いながら、途中から本気になっちゃいますが。
対象年齢は、先読みまでは難しいものの小学2年生(8歳)くらいから自分なりにタイルを配置することはできると思います。我が家のジナンのホガチョが小学4年生(10歳時)のときには、大人に負けないくらい先読みをしながらプレイできていました。
中軽量級ゲームのおすすめベスト10にも入れています。
家族と友人の感想

自分はそれほど強くないけど、タイルの見た目が綺麗で楽しくできる。

場のタイルがゲームのたびに変化するので運の要素も少しあって、相手の状況を見ながら進めていくのが難しくて面白い。(14歳時)

タイルを集めるだけじゃなく、置く位置を考えながらやるのが楽しい。(11歳時)

初めてでもとっつきやすく、見栄えが美しいのとパズル要素があるので、女性陣にも人気で我が家のゲーム会では度々登場します。二人でプレイしても熱い駆け引きが楽しめます。
ゲーム情報
ゲームデザイン | Michael Kiesling(ミヒャエル・キースリング) |
アートワーク | Philippe Guérin(フィリップ・ゲーリン) Chris Quilliams(クリス・キリアムス) |
制作/販売 | プランビーゲームズ(Plan B Games) ホビージャパン(HobbyJAPAN) |
受賞歴など | 2018年ドイツ年間ゲーム大賞受賞 2018年ドイツゲーム賞受賞 |
ゲーム名 | アズール(AZUL) |
プレイ人数 | 2~4人 |
対象年令 | 8歳~ |
プレイ時間 | 30~45分 |
参考価格(¥) | 6,160円 |
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